台湾見聞録 交通編


 MRT(地下鉄)は地下地上合わせて6系統あり、台北市民の主要な交通手段となっています。
 切符の買い方などのシステムが日本と違うので戸惑う人も多いかもしれません。

 日本では地下鉄の切符を買うとき、お金を入れてから料金ボタンを押しますよね?

 台北のMRTでは反対で、料金ボタンを押してからお金を入れるシステムで、硬貨しか使えない販売機がほとんどです。
 なので、まずお金を両替する→ボタンを押す→お金を入れる の順でキップを買うことになります。また、まとめ買いボタンもないので、複数枚買う時でも1枚ずつ買わなくてはなりません。


 切符は磁気カードになっていて、再利用されるシステムになっています。切符のデザインもたくさんの種類があります。サイズは日本のテレフォンカードよりちょっと大きいくらい。

 

 乗車賃は日本よりかなり安く、中心になっている台北駅からだと一番端まで乗っても料金は55元(NT$=New Taiwan Doll=約3.5〜3.6円)です。つまり約200円程度。日本の半額か、それ以下ですね。ちなみに初乗りは20元、70円程度です。

 路線数は6系統と、日本の都市部に比べるとまだ少ないですが、街の至る所で工事が行われており、これからもどんどん増えていく予定です。現在は公営ですが、もうすぐ民間が参入出来るようになります。

 改札は自動で開閉するのではなく、切符(カード)を入れるとロックが解除されるので棒を自分で押して(回転式なので「押し下げる」感じです)通るシステムです。


   乗車賃の安さに加え、車内や駅構内の広告が日本と比べるとかなり少ないので「これでペイするのかな?」と思ったのですが、初めは赤字だったけど、乗客数が多くなり現在はペイしているとのことです。

 時刻表の代わりに「あと何分何秒で次の列車が到着するか」が電光掲示板に表示されます。時間は5秒ごとに変わっていきます。便利ですよ。


   乗り心地は?というと結構揺れます(笑)コンピューター制御で自動運転してないのかな?と感じるほど加速・減速や発車・停車がスムーズではありません。
 また、電波が行き届いていて地下鉄に乗っている間も携帯電話で話している人を良く見かけます。ちなみに台湾の携帯電話は非常に小さいです。ただ、携帯をインターネット端末として使うというのはまだ始まったばかりで利用者は少ないです。端末の価格は日本よりかなり高いので驚かされます。

 また、台湾を縦断する線路を作り、日本の新幹線を走らせる計画も進んでいるそうです。新幹線が通った暁には現在ある国内線の空港は閉鎖する予定です。九州程度の広さのため、新幹線があれば約2〜3時間ほどで縦断できるので国内線は必要なくなりますからね。



 歩行者用信号は「あと何秒で赤になるか」を表示してくれます。(表示がないものもあります。)また、残り時間に余裕があるときは信号下段の青色(水色)の人は歩いているのですが、残り時間が少なくなってくると走り出します(笑)カワイイ!日本の場合は信号が点滅し出してから急ぎ出さないといけなくなるのでこれは日本より安全だし便利です。
(これを見て大阪の「あと何秒で青になるか」をカウントダウン表示しているのがいかに無意味か分かりました〜。大阪人は「あれはスタートダッシュのためにあるんや!」と言いますが・・・)

 ただ、日本の感覚で道路を歩いていると非常に危険です(笑)

 タレントの島田紳介さんが中国に行き、交差点で歩行者優先ではないのを見て、通訳の人に「何が優先なんや?」と聞いたら「それは・・・勇気ある者です」と返ってきて驚いたという話をテレビでよくしていますが、台湾でも同じく優先されるのは「勇気ある者」。「勇気ある者」のみが渡ることが出来るのです(笑)

 日本ほど「歩行者優先」という考え方をしていないので横断歩道を横断中も左側にかなり注意を払う必要があります。
なぜなら、横断歩道を横断中の歩行者がいても右折車(台湾は右車線なので。日本でいうと左折車)がどんどん突っ込んで来るからです。日本では歩行者がいないのを確認してから車は左折しますよね、ところが台湾では歩行者がいても車が通れる幅さえあれば(ない場合でも)かなり強引に右折してきます。「青だから」といってボーっとしながら歩いているとかなり危険です。かといって車が途切れるのを待っていたら渡れません。勇気が必要です(笑)。

 また、車の運転が日本と比べるとものすごく荒いので、よっぽど運転技術に自信がある人を除いて「台湾に行くときに国際免許を取って車を運転する」というのは極力避けた方が無難です。ただでさえ慣れない右車線な上に、交通ルールが全然違うので日本の感覚で運転していたらかなりの高確率で事故りますよ(笑)

 まず、日本でやったらまずクラクションを鳴らされまくるか、下手したらオカマを掘る(掘られる)タイミングでも平気で車線変更、急停車、急発進してきます。また、バイクがめちゃくちゃ多く、かなりきわどい運転をする人が多いので(すごく狭い隙間でもぬってハイスピードで走っています)非常に危険です。

 公道でバック、強引なUターンなどは日常茶飯事です。また、道路も場所によってはかなりでこぼこなので相当クッションのいい車でないと乗っててかなり衝撃があるので疲れます。 そのせいで台北では交通事故がすごく多いです。

 ですから自分で運転するよりバス・タクシーが非常に安いので(日本と比べると驚くほど安いです)バス・タクシーを利用した方が無難です。ただし、タクシーの運転もすごく荒いですが・・・

 タクシーは黄色(日本車が多いです)で、台北では至る所にいるので探す必要はありません。手を出して止めなくても道に立っているだけで止まってくれる事も多いです。
また、普通に道を歩いていたり、立っているだけでもクラクションを鳴らしてきます。これは「乗らないか?」という意味です。乗る意思がないときは無視していれば大丈夫です。

 昔は外国人相手だとわざと遠回りして料金を高く取る、などということは日常茶飯事だったようです(アメリカからの旅行者の方の中正記念堂の周りをぐるぐる何周も回られたけどどうしようもなかった・・・という体験談も聞いたことがあります)。
最近はどうなのかは分かりませんが・・・。

街中編に続く



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